第11回公演

短篇集『義理の夫』




今回で4度目の短篇オムニバス公演です。

公演情報
日時:2009年10月31日(土)
            14:00〜、19:00〜
         11月1日(日)
            13:00〜、17:00〜
日時指定自由席(開場は開演の30分前)

会場:in→dependent theatre 1st

舞台写真

作品ラインナップ

1.クリスマスイブ
(唐仁原俊博、仲萌里)
イブの夜、夜景の見えるレストラン。男がポケットから指輪を取り出す。「この後よかったら・・・」そう言いかけたところで店員がやって来て・・・。

2.お客様相談センター
(三条上ル、真野絵里)
マンションの隣の部屋でお客様相談センターなんか開くなよというクレーム。オペレーターの女にいくら文句を言っても堪えないのでイライラする男。

3.打ち合わせ
(唐仁原俊博、井上達也)
ネームを見せている漫画家と編集者。編集者が駄目出しを始めるのだが、小学生も読む雑誌なのに、漫画家がエロ漫画雑誌出身なために・・・。

4.予算会議
(湯川知行、仲萌里、根本コースケ、辻中金吾郎)
小さな若手劇団の予算折衝会議で演出家が「自動改札機」を予算に盛り込んでて劇団員の反対にあうという議論もの

5.親父
(真野絵里、唐仁原俊博)
第2回公演 短篇集『大山崎』で一度やった内容なのですが、原形がないくらい変わってます。作り方が新作と同じような感じでした。ブラックな内容です。

6.ラーメン屋
(井上達也、三条上ル)
エコタンクで先にやった奴です。

7.秘密の部屋
(真野絵里、湯川知行)
○の谷のナ○○○のパロディ。ナ○○カそっくりの青い服を来た女の部屋。ゴミ屋敷になってて呆れる大学の後輩。その女がナ○シ○の台詞しか言わないというコント。

8.全員記憶喪失
(真野絵里、根本コースケ、湯川知行、唐仁原俊博、三条上ル)
目が覚めると密室。何処かわからない、どうやってここに来たのかもわからない。そして自分が誰かもわからない。自分だけでなくこの部屋にいるみんなが同じように記憶がない。サスペンスコント?

9.路上教習
(唐仁原俊博、三条上ル、湯川知行)
自動車教習中の車内。運転席に若い教習生の男(三条)。助手席に教官(湯川)。後部座席に自動車教習所の所長であり、教習生の父親でもある男(唐仁原)。教習生は教官にびびり、教官は所長に逆らえず、所長は息子に弱いという三竦みコント。

10.中入後
(湯川知行)
音声コント。
「大相撲秋場所12日目中入後の取り組みです」

11.侵略者
(根本コースケ、仲萌里、井上達也、辻中金吾郎)
部屋でゲームをしたり漫画を読んでる若者三人。年長の男が仕事から帰宅。遊んでいる彼らを見て、どうして今日俺しか働いてないんだと呆れて説教を始める。「一年前にこの星に来て、100万溜めたらこの星を侵略しようって決めたのに、何で働いてないの?」

12.チャット本能寺
(全員)
本能寺で宴会を抜けて、別室で織田家家臣団定例会議をライブチャットで開く織田信長。



キャスト
三条上ル
唐仁原俊博
辻中金吾郎
真野絵里
湯川知行

仲萌里
根本コースケ(ベビー・ピー
井上達也(西一風)

スタッフ
作・演出:中野 守
舞台監督:唐仁原俊博
舞台装置:辻中金吾郎
照明:さじかげん(劇団未踏座)
音響:下田要
衣裳:真野絵里
小道具:湯川知行
稽古場監督:唐仁原俊博
WEB担当:中野守
チラシデザイン:いぬしげ
制作補助:田川佳祐
制作:三条上ル、田渕☆理恵

SPECIAL THANKS(敬称略)
川崎一輝
栗岩秀



宣伝動画





演出家挨拶

これで4度目の短篇集です。
11回の公演うち4度なので3回に1度はコントやっとるわけですが、劇団です。
今回11本の短篇をやるわけですけど、稽古中にはもう少しいろいろと作りました。その中で見せたいって思えるものを磨いてきたわけですが。磨いてたら若干予定していたより尺が伸びました。それも申し訳ないです。

笑いって奥が深いです。
最近、中野劇団は特に前回公演からですが、オタク的な要素が増えつつあります。
某巨大掲示板を見ている人はご存じかも知れませんが、「乙」というのが「お疲れ様」の略であったり、「orz」は人が両手をついて項垂れている様を表していたり、「腹痛えww」←この「w」が笑っていることを表していたり(多分、(笑)のローマ字waraiから来てるのんだと思いますが)、意味を知っていないと、全く何のことを言っているのか、暗号みたいなやりとりがなされています。
おそらくリアルタイムで書き込みをするために、なるべく短時間で入力するための工夫から来ているのでしょう。そしてそのやりとりの中で、どんどん新しい言葉が生まれています。今回の演目の中にはちょっとその辺を扱ったものもあるんですが、笑いというのは、「わからないと笑えない」のは当然なのですが、往々にして「説明しすぎると笑えない」ものでもあり、いつもそのことについて頭を抱えます。
ですので、「わからないけど、何となく伝わった」を狙いにしたり、他で笑える要素を足して補ったり、その場その場でbetterを探しています。

最後に、今回の題名は演目には直接関係はありません。何とか頑張って意味づけをしようとしました。が、いくら考えたところで、とってつけた感が否めなかったので、潔く省きました。すみません。「丸顔の馬」や「四角い円盤」みたいにありそうでないものを題名にと考えていて思いついたのが『義理の夫』です。



公演を終えて

うちみたいな劇団がコントをやる上でテレビで活躍している芸人さん達より有利な点を挙げるなら、まず稽古に時間を掛けられるということ。芝居は勝ち負けじゃないって昔知り合いの誰かが言ってた。それは確かにそうかも知れないけど、一番になりたいっていう気持ちが無意味であるとは思えない。だからこそ自分達の強みを意識して作品を創っている。
パロディは好きだからついやっちゃうけど、美しい笑いっていうのは、本当は、予備知識なしに楽しめるものだと思う。その作品の中で出てきた材料を使って料理する方が綺麗だ。まだまだ今後への課題はある。